愛書家日誌のツイッターでつぶやいた本の名言から特に好きなものをあつめてみました。
本が好きだ
「いくばくかでも金があれば、私は本を買う。それでも残ったら、食べ物と服を買う。」 エラスムス
#エラスムス:1466年生。オランダの神学者。様々な著作を出版し宗教改革に影響を与えた。自分で名乗った名前はデジデリウス。
私は本なしでは生きられない。トーマス・ジェファーソン
#トーマス・ジェファーソン:1743年生。第3代アメリカ大統領。アメリカ独立宣言の主要な作者に一人。回転式ブックスタンドを発明したり、新種の鳥を発見したりした。
我々は本を読むために生きているのだ。 ウンベルト・エーコ
#ウンベルト・エーコ:1932年生。「薔薇の名前」で有名なイタリアの小説家。「もうすぐ絶滅するという紙の書物について」という刺激的なタイトルの共著もある。
エラスムスは優先順位について語っています。当時とは比べ物にならないくらい本は安くなりましたが、エラスムスの伝統を守っている人は今でも少なからずいるようです。神保町で本より服を優先している人はあまり見ないですよね。
次の二人にとっては優先順位など考えるまでもないのでしょう。生きるのに必要なのが本なのか、生きる目的が本なのか?ウンベルト・エーコは一線を踏み越えていて、すがすがしいです。でも知ることや新しい体験をすることを本を読むと表現するなら、私たちはまさにそのために生きているのかもしれません。
孤独を癒やす
私たちは自分が孤独でないことを知るために本を読む。 C.S.ルイス
#C.S.ルイス:1898年生。 「ナルニア国ものがたり」で有名なイギリスの小説家。3歳で飼い犬のジャクシーを亡くしてから自らをジャックと名乗る。家族も含めて皆ジャックと呼んだ。
読書は私たちにまだ見ぬ友人を連れてくる。 バルザック
# バルザック:1799年生。フランスの小説家。コーヒー好きで一日50杯以上飲んだ。
どの本も人生や、人生の一部をもっと美しくすることができる。 サローヤン
#サローヤン:1908年生。アメリカの小説家。庶民の哀歓を明るく描く作風だったか、家庭では暴君だった。
本を読んでいる時に孤独を感じることがないのは、私たちが作者と無言の会話をしているからではないでしょうか?私は本を読むことで同じように小さなことに悩んだり、何かを好きになったりする他の誰かがいることを知りました。そのことが今にいたるまで強い力となって私を支えているのだと思います。
本と読者の関係
本の中にあるのは作者がそこに入れようと思ったものではない。読者がそこから取り出したものなのだ。 ウィリアム・ゴールディング
#ウィリアム・ゴールディング:1911年生。イギリスの小説家。第二次世界大戦で従軍し、根源的悪というものを描いた小説群を発表した。
作家は本を始めるだけだ。読者が完成させる。 サミュエル・ジョンソン
#サミュエル・ジョンソン :1709年生。イギリスの文学者。パトロンに断られると自力で辞書を編纂した。そしてパトロンにこんな語義を記した。「patron(パトロン)=支持し、擁護し、援助する人。たいていは尊大な態度で保護し、お追従という代償を得る見下げ果てた人間。」
本を読むことが、読書なのではありません。自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所をつくりだすのが、読書です。 - 長田弘
#長田弘:1939年生。日本の詩人。「世界は一冊の本」という素晴らしい詩集を出した。
読書には情報取得と読書体験という二つの面があると思います。読書体験とは読者が、本とともに過ごした時間そのもののことでしょう。文字を追い、さまざまなイメージを思い浮かべ、何かを考えては忘れ、本を閉じる。そして何かが心にのこります。それが作者が書いた本を完成させるのではないでしょうか?
さて、夜もふけてまいりました。詠み人知らずの次の名言に従って、私もそろそろ今夜の本を選びたいと思います。
読書家は決して一人ではベッドに入らない。#本の名言 pic.twitter.com/07IfIQoIKK
— 愛書家日誌 (@aishokyo) August 23, 2015
それではおやすみなさい。